歌舞伎 小道具編
歌舞伎 小道具(「京鹿子娘道成寺」振り鼓の制作工程)
作業工程
① 木工:木材の加工・組み立て、鈴の個数の調整等をしながら土台を作る

径や厚さなどの大きさ、鈴の音などを公演、俳優ごとに要望が異なるため毎回相談し、要望をくみ取りながらベストなものを探りながら作成している。

俳優さん・スタッフさん等が手に持って扱う者なので、美しさだけでなく、持ちやすさ、使いやすさ、また次の工程の作業のしやすさまで考えて、一見するとわからない細かな部分まで考え抜いて、加工を施している。
② 箔押:木地に、下地となる塗料を数回塗りベースを作り、乾燥させたのち、銀箔を接着し定着させる。

③ 絵付け:銀の箔の上から、絵具で模様を入れる。


藤浪小道具に2017年入社。職業訓練校の木工科に通っていた時の同期に誘われたのがきっかけ。
舞台の小道具等を扱ってはいますが、モノづくりの現場として、顧客の要望に応えるという点を意識して仕事にあたっています。勤務して10年近く経つが、未だに試行錯誤する事が多く、いつも新鮮な気持ちでモノづくりができることが、この仕事の面白い所だと思っています。

藤浪小道具に2013年入社。演劇や映像作品を支えるものづくりに関心をもち、製作業務に従事。
塗師屋として、小道具の塗り物作業を中心に、箔押や蒔絵装飾などを担当しています。
振鼓への箔押は、下地工程の精度で仕上がりが大きく左右するため、季節や天候による影響にも対処しながら、繊細かつ丁寧な作業を心がけています。

藤浪小道具に2020年入社。昔からテレビドラマや舞台が好きで、学んできた技術(日本画)を活かせる場所を探す中で、この職業に出会いました。
小道具は、様々な専門分野に跨って制作されるため、それぞれの職人の技術や知識が上手くかけ合わさり想像以上のものが生まれる瞬間が楽しく、また、目にした人に喜んでもらい、舞台に花を添えられることにやりがいを感じています。